SwaggerデータをEchoAPIに移行する方法

SwaggerデータをEchoAPIに移行する方法

SwaggerはAPIドキュメンテーションの作成において信頼性の高いツールですが、そのアノテーション依存や権限管理の欠如が作業効率を妨げることがあります。APIドキュメンテーションの作成は開発者にとって日常的な作業ですが、Swaggerはその強力な機能にもかかわらず、アノテーションへの依存や権限管理の不備が生産性を妨げていると感じていました。2024年、Swaggerのこの欠点を完全に解消するツールとして、EchoAPIを発見しました。

Swaggerとは?

Swagger(現在のOpenAPI仕様)は、RESTful APIの設計、ドキュメンテーション、テストを簡素化するためのオープンソースフレームワークです。Swaggerは、エンドポイント、リクエストおよびレスポンスのフォーマット、パラメータ、認証方法など、APIの構造と機能を標準化し、機械で読み取れる形式で記述する方法を提供します。このドキュメンテーションJSONまたはYAML形式で書かれ、APIプロデューサーと消費者の間でAPIの挙動についての明確な理解を保証する契約として機能します。

SwaggerはAPI開発における一貫性と協力を促進し、開発者、テスター、その他の関係者にAPIの動作を容易に共有できる単一の情報源を提供します。

Swaggerの特徴

Swaggerの豊富な機能セットは、API開発とテストを簡素化し、現代のソフトウェア開発ツールキットにおいて不可欠な存在となっています。SwaggerがAPI開発において不可欠な理由となる特徴の上位5つは次の通りです:

  1. 包括的なAPIドキュメンテーション: SwaggerはAPIエンドポイント、リクエスト/レスポンスフォーマット、認証方法など、APIの構造を標準化して記述する方法を提供し、開発者が理解しやすい形でAPI仕様を明示化します。
  2. インタラクティブなSwagger UI: Swaggerの特徴的な機能の一つは、API仕様から自動的に生成される、使いやすいWebベースのドキュメンテーションです。
  3. コード生成: Swaggerは、複数のプログラミング言語でクライアントSDKやサーバースタブを自動的に生成することをサポートします。
  4. APIバージョン管理: SwaggerはAPIのバージョン管理をサポートし、APIの異なるバージョンを管理し、後方互換性を維持します。
  5. バリデーションとテスト: SwaggerはAPIリクエストとレスポンスの自動検証をサポートし、APIエンドポイントの信頼性を高めます。

Swaggerの課題

Swaggerは信頼性の高いAPIドキュメンテーションツールですが、強力な機能にもかかわらずユーザー体験においては完璧ではありません。アノテーション依存や権限管理の欠如が生産性を妨げる原因となることがあります。Swagger使用時に直面した一般的なフラストレーションについて詳しく見ていきます。

1. 学習コスト

Swaggerドキュメンテーションの作成と維持には学習コストがかかり、特にOpenAPI仕様に不慣れな人にとっては難しく感じることがあります。

2. シンプルなAPIに対する複雑さ

非常にシンプルなAPIに対してSwaggerを使用すると、その包括的なアプローチが不必要に複雑に感じられることがあります。

3. 初期設定の手間

既存のAPIのためにSwaggerドキュメンテーションを設定するには時間がかかります。特にAPIに構造化されたドキュメンテーションがない場合、その作業はさらに煩雑になります。

4. メンテナンスの手間

Swaggerドキュメンテーションを最新の状態に保つことは困難で、ドキュメントが古くなると混乱やエラーを引き起こす可能性があります。

5. 非REST APIのサポート不足

Swaggerは主にRESTful APIを対象として設計されており、非RESTful APIへの適用には工夫が必要となる場合があります。

6. 面倒なSwaggerアノテーション

Swaggerをプロジェクトに組み込むには多くのアノテーションを手動で追加する必要があり、この作業が負担となり煩わしく感じることがあります。以下の例を見てみましょう:

@Api(tags = "ユーザー依存インターフェース")
@RestController
@RequestMapping("user")
public class UserController {

    @ApiOperation("IDでユーザーオブジェクトを取得")
    @GetMapping("/getById")
    public Result<User> debug(Long id) {
        User user = new User();
        return Result.OK(user);
    }

    @ApiOperation("新しいユーザーを返す")
    @PostMapping("/save")
    public Result<User> save(@RequestBody User user) {
        return Result.OK(user);
    }

    @ApiOperation("ユーザーを更新して返す")
    @PostMapping("/update")
    public Result<User> update(@RequestBody User user) {
        return Result.OK(user);
    }

    @ApiOperation("IDでユーザーを削除")
    @DeleteMapping("/deleteById")
    public Result<?> deleteById(@RequestParam @ApiParam("id") Long id) {
        return Result.OK();
    }
}

毎回エンドポイントごとにアノテーションを追加しなければならないため、コードが散らかり、メンテナンスが難しくなります。

7. 権限設定の不足

Swaggerには組み込みの権限設定機能がなく、特定のAPIドキュメントへのアクセスを制限することができません。特に機密情報やプロプライエタリAPIをドキュメント化する場合、これが大きな問題となります。

image.png

SwaggerのUIに悩まされる日々の後、私は代替ツールを探し始めました。その結果、EchoAPIを発見し、APIドキュメンテーションの作業フローが完全に変わりました。

EchoAPIとは?

EchoAPIは、API設計、デバッグ、自動テスト、負荷テストなどの機能を提供する超軽量のコラボレーションツールです。さらに、IntelliJ IDEA用プラグインEchoAPI for IntelliJ IDEA)、VS Code用拡張(EchoAPI for VS Code)、Cursor用拡張(EchoAPI for Cursor)、およびChromeリクエストキャプチャ拡張(EchoAPI Interceptor)もあり、すべてログインなしで利用できます。

EchoAPI.png

EchoAPIの特徴:

特徴 説明
1. APIデバッグ EchoAPIのグローバルパラメータ、グローバルスクリプト、クッキー管理、環境切替機能により、APIデバッグ作業の繰り返し作業を大幅に減少させ、作業効率が向上します。
2. インターフェースドキュメンテーションの迅速生成 EchoAPIはインターフェースドキュメンテーションを迅速に生成でき、HTML、Markdown、Word形式でのオフラインエクスポートもサポートしています。これにより、ローカルやイントラネットサーバにデプロイできます。
3. リアルタイムコラボレーション フロントエンドとバックエンドの開発者が一つのインターフェースドキュメントでより効率的に協力できます

。さらに、共有リンクの生成により、チーム内外で簡単にドキュメントを共有できます。 |
| 4. 自動テストと負荷テスト | EchoAPIは、APIテストケースの自動化、負荷テスト、パフォーマンス評価機能を提供し、開発の品質を確保します。 |
| 5. シンプルなUIとUX | シンプルで直感的なインターフェースが、EchoAPIを使う開発者の学習曲線を大幅に削減します。 |

SwaggerデータをEchoAPIに移行する方法

方法1:Swaggerファイルをエクスポートしてインポートする

これは最も直接的な方法で、特にAPIドキュメンテーションが比較的安定している場合に適しています。以下に具体的な手順を示します:

  1. Swaggerファイルをエクスポートする
    まず、Swagger UIでAPIドキュメントを.yamlまたは.jsonファイルとしてエクスポートします。通常、Swagger UIインターフェースの左上隅にソースファイルのダウンロードリンクがありますので、それをクリックしてファイルをダウンロードできます。

    Swaggerファイルをエクスポート

    インターフェースにURLリンクが表示されない場合は、'F12'または'Ctrl+Shift+I'を押してブラウザのコンソールを開き、'Network -> Fetch/XHR'に移動してページをリフレッシュすると、.jsonファイルが表示されます。このファイルを新しいウィンドウで開き、ダウンロードすることができます。

  2. EchoAPIにインポートする
    EchoAPIを開き、プロジェクトに入った後、順番に「高度な設定 -> データのインポート -> Swagger」を選択し、先ほどエクスポートしたファイルをアップロードします。もしインターネット上でアクセス可能なURLがあれば、そのURLを使用することも可能です。

    Swaggerをインポート

    ファイルをアップロード後、EchoAPIは自動的にAPIドキュメントを解析し、インポートします。その後、プレビューインターフェースで編集や管理が可能です。

    プレビューインターフェース

方法2:URL経由で手動インポート

もしSwagger APIドキュメンテーションが頻繁に更新される場合、手動でエクスポートとインポートを行うのは面倒です。その場合、EchoAPIのオンラインリンクスケジュールインポート機能を利用すれば、指定したスケジュールに従ってオンラインのSwaggerドキュメンテーションを同期できます。具体的な手順は以下の通りです:

  1. オンラインリンクを取得する
    Swaggerドキュメンテーションが公開URLでアクセスできることを確認します。例えば、次のようなURLです:

  2. オンラインリンクからインポートする
    EchoAPIでURLインポートを行いたいプロジェクトに入り、「高度な設定 -> データのインポート -> Swagger URL」を順番に選択します。

    URL経由でインポート

方法3:EchoAPI for IntelliJ IDEA

もしあなたがIntelliJ IDEAを使用している開発者であれば、EchoAPI for IntelliJ IDEAプラグインをダウンロードすることができます。このプラグインは、コードから直接インターフェースを生成し、APIドキュメンテーションとして即座に共有できる機能を提供します。別途クライアントをインストールする必要もなく、非常に軽量で手間がかかりません。

EchoAPI for IntelliJ IDEA.png

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EchoAPI for IDEA Plugin.png

結論

結論として、SwaggerからEchoAPIへの移行は、APIドキュメンテーションと開発のプロセスを簡素化するアプローチを提供します。EchoAPIは、Swaggerで一般的に発生する問題(アノテーションの依存、権限管理の欠如など)に対処し、リアルタイムのコラボレーションや自動コード生成といった強力な機能を提供します。移行の方法に従って、開発者はAPI開発のワークフローを改善し、最小限の労力で最新のドキュメンテーションを維持することができます。EchoAPIは、API開発の効率とコラボレーションを向上させたい開発チームにとって、貴重なツールです。